2年生夏休み読み物

大学生の夏休み、暇です。以下の文章をスマホで片手間に読んでみましょう。 すべて無料で公開されている文章です。

文献

0 商学部生への経済学のススメ(改訂版)

伊藤秀史「商学部生への経済学のススメ(改訂版)

  • 日本語、約30~45分
  • 商学部生に向けて、経営学・商学と経済学の違いを整理し、経済学を一つの思考様式として学ぶ意義を、ゲーム理論の例も交えて論じた文章です。

1 経済学は何を見るための学問か

伊藤秀史「学問の世界地図 優れた解剖学としての経済学

  • 日本語、約5~10分
  • 経済学には「分析対象」と「分析方法」という二つの顔があること、経済学を社会の「優れた解剖学」として見ることを論じた短い文章です。

2 理解したことを言葉にする

角井正幸「理解するための言葉、伝えるための言葉

  • 日本語、PDF 4頁、約10~15分
  • 数式を自分の言葉に戻して理解することと、理解した内容を相手に伝わる言葉に直すことの違いを扱います。このゼミで数学と文章の両方に取り組む理由にもつながります。

3 商学部から実証分析へ

池内健太「現場のニーズに応えるデータ分析を発信する

  • 日本語、約20~30分
  • 商学部で学び、マーケティング調査会社で回帰分析を使い、その後、企業の研究開発・イノベーション・生産性を研究する応用ミクロ計量の研究者になった池内氏のインタビューです。

4 経済学と現実をデータでつなぐ

岩澤政宗「経済学と実経済をつなぐ『計量経済学』

  • 日本語、PDF 4頁、約10~15分
  • 「現実を単純化したモデルから仮説をつくり、その仮説をデータで検証する」という流れを、最低賃金と失業率の例で説明します。

5 よいリサーチクエッションとは何か

Nick Huntington-Klein, “Chapter 2: Research Questions,” The Effect: An Introduction to Research Design and Causality

  • 英語、約4,500語、約90~150分
  • 答えられるだけでなく、その答えによって世界の理解が進む問いとは何かを考えます。また、問いを立てずにデータからパターンを探すことの強みと限界、相関と因果、偽陽性、理論と仮説、生成AIのパターン認識などを、身近な例とユーモアを交えて説明します。

6 因果関係とエビデンス

The Royal Swedish Academy of Sciences, “Natural experiments help answer important questions

  • 英語、PDF 8頁、約45~75分
  • 最低賃金、教育、移民などについて、自然実験を使って因果効果に近づく考え方を図入りで説明します。

7 なぜ統計を見るのか

Max Roser, “The limits of our personal experience and the value of statistics

  • 英語、約2,850語、約60~90分
  • 自分の経験やニュースから見える世界がどれほど狭く偏っているかを、印象的な比喩と図で示します。同時に、統計も不完全であることを論じます。

8 企業や実務で経済学を使う

Tyler Smith, “Tech: economists wanted: An interview with Susan Athey and Michael Luca

  • 英語、約1,360語、約30~45分
  • Amazon、Uber、Airbnbなどを例に、市場設計、価格、差別、実験、プラットフォームの設計に経済学者がどう関わるかを論じたインタビューです。

Tim Phillips, “Q&A with Andy Haldane, Bank of England

  • 英語、約1,400語、約30~45分
  • 実際のデータ分析を、欠けたピースを含むジグソーパズルや探偵仕事にたとえ、経済学者でない人にもデータ技能が必要な理由を論じます。

課題

次の問いに、1,200字ぐらいで答えてください。

商学部の学生が経済学と計量経済学を学ぶ価値は何か。その価値は、単に大量のデータを集めたり、AIに分析させたりすることと、どのように違うか。

条件は次のとおりです。

  • 少なくとも3本の文献を使うこと
  • そのうち少なくとも1本は英語文献とすること
  • 複数の文献の内容を並べるだけでなく、それらの関係を説明すること

この課題の目的は、経済学の用語や分析手法を先取りして暗記することではありません。これからゼミで身につけていく、次のような姿勢の入口に立つことが目的です。

  • 身近な現象や社会・企業の問題について、答える価値のある問いをつくる
  • 理論や説明と、データや証拠の関係を考える
  • 数字が示していることと、数字だけからは言えないことを区別する
  • 読んだ内容を、自分が理解できる言葉と他者に伝わる言葉に直す
  • 経済学やデータ分析を、企業や社会の意思決定に役立てる