課題 8:ベイズ更新と個人評価の部分プーリング

計量経済学II

作者

Kei Ikegami

重要この課題のねらい

顧客ごとの平均評価を推定する。データを自分で作り、complete/no/partial poolingを比較し、事後の不確実性を次の予測へ伝える。合計100点。目安は2〜4時間である。

Part 1:データを作る(40点)

80人の顧客について、\(\theta_i\sim N(0.5,0.5^2)\)、\(n_i\in\{2,5,15,40\}\) を等確率で独立に発生させる。観測平均は \(y_i\mid\theta_i\sim N(\theta_i,1.5^2/n_i)\) とする。検証用に、同じ \(\theta_i\) から独立な \(y_i^{test}\) も作る。seedは2026082とせよ。

  1. モデルを「母集団の個人差」と「観測のノイズ」に分け、何が観測できるか説明せよ。(10点)
  2. 上のデータを生成し、\(n_i\) ごとの人数と \(y_i\) の平均・標準偏差を示せ。(15点)
  3. 横軸を真の \(\theta_i\)、縦軸を \(y_i\) とした図を描き、\(n_i\) による違いを説明せよ。(15点)

Part 2:推定・不確実性・予測(60点)

  1. complete poolingを精度で重みづけした全体平均、no poolingを \(y_i\) として計算せよ。(10点)
  2. 周辺尤度 \(y_i\sim N(\mu,\tau^2+s_i^2)\) で \(\mu,\tau\) を推定し、経験ベイズの個人推定値を求めよ。真値との比較表と3方法のMSEを示せ。(15点)
  3. 講義のGibbs更新を使い、\(\mu\sim N(0,2^2),\tau^2\sim IG(2,1)\) のフルベイズ推定を2列で行え。母集団の事後平均と区間、最初の10人の区間を示せ。2列の平均と時系列を比較せよ。(15点)
  4. 既存顧客1の次の1回の評価と、新規顧客の次の1回の評価を事後予測せよ。パラメータの区間より予測区間が広くなる理由を説明せよ。(10点)
  5. 検証用 \(y^{test}\) へのMSEも比較し、個人の履歴が少ないときの分析方針を3行で述べよ。(10点)
ノートヒント

\(s_i^2=1.5^2/n_i\) は観測平均の分散であり、次の「1回」の分散は \(1.5^2\) である。事後予測では、この2つを混同しないこと。Gibbsの計算では、逆ガンマ乱数を 1 / rgamma(..., rate = ...) で生成できる。

講義ノート / Playground